ジャズマンとしてジャズ映画の鑑賞もおもしろいのでは!?ということで実際に見てみた感想をお伝えしようと思います。
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ドキュメンタリー系
コルトレーンを追いかけて
ネットフリックスにあったので見てみました。コルトレーンの生涯を関係者のインタビューと共に振り返るドキュメンタリー映画です。
コルトレーンを追いかけて感想
ジャズ全盛期を生きていない私にはコルトレーンの生涯と共に、ジャズ全盛期の時代背景も知ることが出来とても面白い作品でした。
ただある程度ジャズを知っている方向けな気がします。
コルトレーンの生涯
黒人差別のある時代に生まれ、自由を表現する場として音楽にのめり込む。
才能はすぐには開花しないもののデイジー、ガレスピー、マイルスなどのジャズの巨人と演奏を共にし、評価を高める。
そんな中薬物に手を染め、マイルスバンドなどから解雇される。
そののち自らの意思で薬物を断ち、才能か開花する。
とても優しく、平和主義であった。
その人柄がわかるエピソードとして、娘にプレゼントの靴を買うためにコンサート終わり、交通費を浮かせるために徒歩で帰宅した。
彼の最後のツアーは日本で行われ、原爆の落とされた長崎で彼の希望により慰霊碑におもむき、祈りを捧げた。
またその後をピースオンアースを演奏した。
日本にも実はなじみの深い人物だったのですね。
ノンフィクション系
ブルーに生まれついて
チェット・ベイカーの反省を描いた物語です
あらすじ(wikipediaより引用)
1950年代に一世を風靡した、ジャス・トランペット奏者チェット・ベイカーは、ドラッグ絡みのトラブルをたびたび起こし、スポットライトから久しく遠ざかっていた。
1966年、公演先のイタリアで投獄されたのちにアメリカに帰国したチェットは、俳優として自伝映画の撮影に参加するが、麻薬の売人から惨たらしい暴行を受け、アゴが砕かれ、前歯を全部失う重症を負い、キャリア終焉の危機に直面したチェットの心のよりどころは、映画で共演した女優ジェーンの存在だった。
ジェーンの献身的な愛に支えられ険しい再起への道のりを乗り越えたチェットは、巨匠ディジー・ガレスビーの計らいで名門ジャズクラブ「バードランド」へ出演することになる。
しかしそこには、若かりしチェットがマイルス・デイヴィスから厳しい言葉を投げかけられた因縁の場所であった。
チェットは、人生の全てを懸けたステージに立つ。
舞台で演奏するチェットを見たジェーンは、チェットが再びヘロインに手を出したことに気付き涙を浮かべると、指輪のネックレスを外し立ち去る。
チェットの演奏は拍手喝采を浴びた。
しかしチェットはジェーンという女性を失った。
この後チェット・ベイカーは、ヨーロッパで生涯を過ごした。名演を残しながらも、ヘロイン依存は治らず、1988年にアムステルダムで逝去した。
ジャズ全盛期の時代背景がわかる
ジャズ全盛期の雰囲気を感じ取れ、ジャズを演奏するものとして興味深いものでした。
具体的には
ジャズは黒人社会で、白人が成功するのはとても難しかった。
バードランドの子守唄のバードとはチャーリーパーカーのことである。
バードランドというジャズバーはかなり敷居の高いジャズバー
チェットベイカーはチャーリーパーカーのオーディションに呼ばれ、即決された。
チェットベイカーはチャーリーパーカーを敬愛している。
チェットベイカーのお父さんもジャズマン
みんなクスリで落ちていく。。。。
…などなど今まで聞いていた曲の背景、人物像が浮かび上がりとても面白いです。
ジャズに関する別の映画も見てみようかな。
人間の弱さ、人間くささが表現されている
チェットベイカーはミュージシャンとして一流、しかし子供のようにわがままな性格、そしてそこが多くの人を惹きつける根源なんだろうなと感じました。
薬漬けになり、トランペットを吹けなくなるような怪我をしたチェットがある女性と出会い、再びジャズの表舞台に出るために変わっていく姿を描いた作品。
血だらけになりながらトランペットを練習する姿、そして表舞台に戻ってきた姿、しかし最後にはプレッシャーに負け薬に手を出してしまう姿どれもとても人間臭くて、切ないです。